yiyin31405222’s diary

二万年後の銀河を考える。

ミーターの大冒険 エピローグ 20 「ムン・リ・コンパー」

20 ミーター君、ハニスさんの留守中、ごめん。ぜひ、ラベンダーの館に来たくてね。オリンサスさんのことは残念でした。それから、君をだいぶみくびっていたようで、あやまりたくってね。もう一つ、ターミナスにいる以上、アルカディアの面影に会いたくてね。なにしろ彼女のことはあまり知らないからね。彼女は銀河復興のシンボルであり、彼女の心意気を知ることは、これからの僕らの活動の支えになるに違いないからね。

 もう一つ、オリンサスさんが息を引き取る前に、あなた方へ言伝てをする約束をした。ミーター君に、直接伝えないといけないと思ったからね。君はオリンサスさんによってつくられと聞いている。
 それから、今銀河図書館のバーチャル機能改造に取り組んでいるのは知っているよね。君をよく知れば、オリンサスさんの手法の参考になると思ってね!
 ハニスさんから聞いている銀河復興の時が近づいてる。銀河復興の糸口は故郷の星に行くことから始まるってね。僕にも、ちょっとだけ力になれるかも知れないと思った。小さい時父から聞いたことを思い出してね。
 まず、それはね、ちょうど銀河の反対側に大きく輝くカノープスシリウスという恒星のあるシリウス星系のことなんだ。そこに行くのに、シンナックスを経由するのが一番近い。そのシリウス星系にオーロラという故郷の星の候補があるらしい。その他にも、その候補地は数多くある。
 しかし、従来言われているような、ジョーダン、オビジャン、クォミルやラメットという学者の文献では、不明確なんだよ。

 待って下さいよ。そう藪から棒に言われても、それと、オリンサスさんの伝言となんの関係があるというのですか?オリンサスさんは、その故郷の星がどこにあるか知っていたと言うのですか?知っていたのに、以前は黙っていたというのですか?

 ミーター君、誤解しないで欲しい。僕が知っていたのですよ。それをオリンサスさんに話した。オリンサスさんは、それを君たちに話したかったんだ。でも伝えるのに命がもたなかったんだ。

 あなたが知っている、と言うのですね。
どういう風に。

 シンナックスの先にガイアがある。その向こうにコンポレロンがある。僕の父の故郷。コンポレロンの向こうにあるのが。セーシェル、その先がオーロラ、そしてアルファ。シンナックスの先がシリウス星系だ。
 僕は父から聞いている。人類の故郷は、きっとシリウス星系にあるってね。

 ああ、そういうことなら、アルカディアやハニスさんからも聞いていますよ。

 しかしね、探索の旅に出て行かなくては、何も始まらないのでは?ミーター君。

 そうは言っても、航宙船がない。

 やっと完成したよ。ファー・スター二世号。
 君がコントロールする。探査装置は完璧だ。

 コンパーサん。いつ、どうやって。ハニスさんと一緒にですか?

https://youtu.be/cUSl1dc_qCc

yatcha john s.  『ミーターの大冒険 』 エピローグ 20 「 ムン・リ・コンパー 」
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