yiyin31405222’s diary

二万年後の銀河を考える。

松岡正剛氏の論説に思う

この度の上野俊一氏の「松岡正剛」をシェアされたことについて思うこと

Yi Yin

 この度、上野俊一氏の「松岡正剛」氏のユーチューブ番組のシェアされたものを、またあらためてシェアさせて頂きました。それは、今直面している日本と我ら日本人に突きつけられている諸危機にどう向き合って行けばいいのかの、ある方向を指し示して下さっているとの思いからです。
 最近のFBの日本古代史研究会の佐藤達矢さんがつよく主張されています所為稲作文化の到来に関してのスサノオ神の意義を半島と列島という舞台に亘って立体的に論じられているのが面白く、意味深く感じられたこととも相まって思いたったからでもあります。
 佐藤さんの主張は、概ね日本の起源に関して、大陸及び半島からの流民を中心とした渡来・帰化人や渡来文化ともともとの我らの先祖の現地人との融合と葛藤の歴史と捉えている点で、愁眉です。
 さて、松岡正剛氏の主張に出てきます「荒魂」と「和魂」(ニギタマ)という二項ですが、日本の文化の深層構造から、ヘーゲル弁証法よろしく絶え間ない異質とわれ(ら)との「合」という動的平衡操作にあるということでありましょう。それは、気がつけば、列島が世界の端に位置しているという自覚の表れから来ているものと思われます。
 日本の皇統が、瓊瓊杵尊から発しているのは、この「和魂」(ニギタマ)的要諦こそ求められている実践知であるように思えてなりません。

 聖徳太子の「和」は隋という極を意識して出てくる思想です。また続いて天武、持統朝においてヤマトを「大和」と表記しました。「まな」に対して「かな」が異質文化に対応する精神とするなら、我が国の起源、成り立ちはその中間に立つという『中庸』にあります。
 それゆえ日本の歴史の根幹にはあらゆる荒ぶるもの(外来も内憂、自然災害も含む)に如何に対応するかのニニギ『瓊瓊杵』の意味が問われています。
 そういう観点から今、否応なしに襲いかかる日本と世界の危機的状況を鑑みていくことは大いに策められているのではないでしょうか!

 Photo 上は秦川勝の顔像。「風姿花伝」によれば能の世阿弥の始祖であり、猿楽の始祖でもある。聖徳太子は、彼の影響をつよく受けたというのが定評。

 


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 下
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は、日本彫刻国宝第一号、広隆寺弥勒菩薩半迦思惟像。聖徳太子から下賜されたという。
 日本のモナリザと言われる、和やかさといたわりの悟りの極致。